kurk board

メモ用紙を貼っ付けるコルクボードです。主に感想・雑文用。感想系はネタバレあるんで注意。

海外アニメ『rwby』見たので感想

 『rwby』と書いてルビーと読みます。
 アメリカの動画制作スタジオがネットで配信している3DCGアニメです。
 2014年夏オリジナルアニメってまだあったんだ!? という話です。正確には2014年夏からseason2が開始されたアニメで、公式ホームページやyoutubeで配信しています。現時点では1期全16話と2期4話(続く)が見れます。

 アメリカにライトノベルみたいなものがあったとして、それがアニメ化されたらこんな感じじゃないかなと思います。正直、文章で「このアニメはどうたらこうたら」書くより、実際見てもらった方が早いので公式動画貼り付けておきますね。
 1話当たり10分前後ですので、公開されている分(つまり1期全16話と2期4話)は3時間ほどで全部見れます。

 


RWBY Episode 1: Ruby Rose - YouTube

 

 現時点では音声も字幕も英語による動画しかありません。海外制作ですので仕方ありませんね。
 ワーナーによる日本市場への展開が決定したのはつい先日のことです。どうしてもちゃんとした日本語で見たいという方は2015年まで気長に待ちましょう。あー公式無料配信がありますように!

 探せば、有志による日本語字幕や吹き替えの動画も見つかります……が、非公式なので直リンはやめておきます。

 以下、簡単な感想と百合的な見所(と言っても恋愛要素があるわけではありませんが)について。

 

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空想レイゾンズデイト(人比良)雑感

 文踊社から出ている、単行本サイズのノベルです。
 タイトルのレイゾンズデイトはレゾンデートルと言ったほうが通りがいいかと思います。
 レイゾンズデイト。
 存在理由。
 その言葉通り、このノベルに登場するキャラクターは他者と自分との関係の中での存在理由に悩みます。悩んだり向き合ったりしたすえに、飛び降りたり飛び降りなかったりして、死んだり死ななかったりする話です。
 あらすじを公式から転載します。

 

逃げるように全寮制の女学院へと転校してきた主人公、星野刻子(ほしのときこ)。
刻子はそこで、不器用にしか生きられない少女たちと出逢う。
歪な関係で成り立つお茶会に隠された、墜落、という秘密。
果たしてそれは、事故か、自殺か、殺人か。それとも他の何かなのか。
胸の痛みが暴かれるとき、彼女たちの蜜月も終わりを迎える----

http://www.bunyosha.com/book/post-6.php 文踊社の商品ページから転載

 


 殺人という単語が出てきますので、『ジャンル:ミステリ』っぽく見えます。たしかに事件は起こりますし、ラストでは犯人っぽい人物による自白があります。しかし、話の筋は、何らかのトリックが暴かれて、わかりやすい犯人をつるし上げるという本格ミステリとは似ても似つきません。手がかりのようなものの描写は皆無に等しいですし、事件の解決はそれぞれのキャラクターが自分の内面や他者と向き合うことで解決に向かいます。少なくともミステリ的な謎解き要素を期待して読むと肩すかしを食らうでしょう。
 では、どういう話なのでしょうか?
 ひと言でいえば、コミュ障少女たちの更生物語といったところです。
 人間関係を築くことが苦手だったり、他人依存をやめられなかったり、傷つけたり傷つけられたりすることでしか人と接することができなかったり。
 そんな少女たちが、過去に起こった事件を通して自分と向き合っていく話です。
 基本的に暗くて重い話です。
 最高ですね。
 迷わず買いです(押し売り)。
 それと、女の子いっぱいだし百合的に言えばどうか? ですが。
 結論から言えば、女の子同士の恋愛感情は描写されます。男性も出てきません(男性教諭に二、三言セリフがあるくらいです)。
 ただし、その恋愛感情は、過去に起こった事件内で描かれます。過去の話のみで、です。というわけでキャラクター間の恋愛模様が描写されることもありません。本作の大半を占めるのは、事件をもとにしたキャラクターたちの成長劇なので、間違っても恋の駆け引きや惚れた腫れたの恋愛展開があるわけではないのです。この点も、過度に期待して読むと肩すかしを食らうかもしれません。しかし、百合という言葉を、恋愛だけにとどめず、少女同士のなんらかの特別な絆であると認識している方は、ほんのちょっと期待してもいいかもしれません。
 最後に、体裁に関して。
 ソフトカバー。総ページ数365ページ。挿絵はありません。章間に、イラスト担当の方による1p漫画があります。それが挿絵の代わりなんでしょう。
 生と死を取り扱った重ったるい話が好みの方、ギスギスした人間関係に萌える方、最近病んだキャラクター少なくてなんか物足りないとぼやく方におススメの一冊。

 以下、ネタバレ感想です。

 

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