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メモ用紙を貼っ付けるコルクボードです。主に感想・雑文用。感想系はネタバレあるんで注意。

7月に読んだものの感想まとめ

 『ひらり、』が休刊するらしいですけど、愚痴ってもしょうがないですし、このブログでできるのはせいぜい感想を書くことくらいです。というわけで7月に読んだものの簡単な感想をまとめました。
 読んだ順です。多少のネタバレあり。

 

 

デストロ246 4巻(高橋慶太朗) 

 縄張り争いやガチ殺し合いの裏世界の話。そんな893な世界を、女の子キャラでやってみたら? みたいな漫画となっています。
 殺し合いの片手間にレ○セッ○スする光景が微笑ましいです。
 今回はソロで通していた伊万里にカプ相手ができる話。
 伊万里の相手としては女医さんもいいんですが、少し保護者色が強いかなと思うので、これを機に仲良くなってほしいですね。
 でもこのキャラ、伊万里に対する『子犬』とかではないですよね?
 いまいち、抗争に参加するための動機が薄い伊万里のために用意したとか……。
 いや、まさかな!
 まさかまさか!
 ただ、ここまで殺し合いしてきているのに誰も死んでませんし、そろそろメインキャラの誰かが死にそうな気がします。心構えはちゃんとしておきます。

 

未完成ガール(河合朗)

 BGMRSPという長編も描いている漫画家さんの短編集です。
 花魁の話が一番好みでした。
 「今日前を向けぬ者に明日光は射さん」とはいうけれど、清花花魁だって無条件に自分の今や将来を信じているわけではないんですよね。
 蝶を放すくだりや、男性恐怖症と噂されているシーンからは、どちらかというとかなり無理をしているように読み取れます。
 面倒を見ていた禿が客をとるようになる、と聞き清花花魁は禿(うめ)に手を出しますが、果たしてその心中はどういったものだったのでしょうか。独占欲だったのか。それとも昔の自分を重ねていたのか。はたまた自分にはもうなくなってしまった未来をそこに見たのか。
 最後のページ。繰り返しを暗示するシーンが胸に刺さります。
 あと、この話を気に入ったのはですね、最近、おねロリがキてるからということもあるんですよねぇ(超個人的な理由)。

 

百合姫wildrose vol.8

 おなじみ百合姫作家陣によるエロ短編集の8冊目。
 心なしか薄いページ数と必ずエロシーンを挟まなければならないという制約があるのに、寝取られ百合など変化球ネタが多かったように感じました。
 ほか、小学生百合と母娘百合が印象に残っています。
 これエロ本なのに大丈夫なの? という意味で。

 

おべんとうと加瀬さん(高嶋ひろみ

『あさがおと加瀬さん』からの続刊です。
「あの子が気になる」+「うわ加瀬さんカッコいい」からはじまる真っ当な百合ストーリー。
 ちょっとしたすれ違いは仲を深めるための前フリということで、この巻では多少のいざこざはあるにせよ最終的にはキスして仲直りしています。プレゼントしたり、きゃっきゃウフフしながらさらにいい感じになっていくシーンが非常によろしいです。あと、山田が加瀬さんと抱き合ってドキドキしている描写とか。
 新たに出てきた加瀬さんの元カノ云々の話はどうなるかは予想つかないですね。あっさりと流すような気もしますし、クライマックスに続く課題になるような気もします。
 『ひらり、』は休刊してもいくつかの漫画は単行本で出るようです。楽しみです。

 

星をふたりで(カザマアヤミ

 7月に読んだ漫画の中ではこれが一番お気に入りです。
 5篇の短編とおまけの描きおろしで構成されています。友情以上恋愛以下(未満ではない)の関係が多いと思います。
 ピュア百合を標榜する『ひらり、』の漫画らしく、画風や各話の大筋はほんわかしています。
 しかし、関係性のきっかけになっている感情が、ちょっとした嫉妬だったり、独占欲だったりする話もありまして、柔らかい作風のなかにもなにやらチラチラと黒いものが見え隠れしています。
 特に、「思い出をふたりで」という短編に出てくるヒロインの回りくどさに狂気を感じます。好きな人の関心を買う手段として、想いを告げるのではなく、対象人物の独占欲を刺激させるという手段を選んだあたり、ヤンデレ度高すぎます。最後のコマでハートフルな絵面のなかに自然に溶け込む『小指を結ぶ鎖』にはさすがに苦笑いがこぼれました。まぁ、主人公もツンツンしながらもヒロインを受け入れてるので結果オーライですね。
 良質なヤン百合を補給できて眼福です。

 と、ヤンデレがどうのと語りましたが、心温まる話が多いのでおススメです。