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メモ用紙を貼っ付けるコルクボードです。主に感想・雑文用。感想系はネタバレあるんで注意。

ラブライブ! 2期を見たので感想

 1番に驚いたのは良し悪しすら判断する必要性を感じなくなっている自分の感性でした。

 見てる間はラブライブ! が続いてくれただけでうれしい! とか思ってました。

 信者脳の恐怖。

 どうしちゃったの、俺。

 以下ネタバレ。

 

 

 感想を書くといっても、内容はただ「最高だった」としか言いようがないので、初めに不満点に触れておきます。

 OP(1話ではED)の入り方について。

 穂乃果が突然歌いだして『ススメ→トゥモロウ』ミュージカルが開幕した、1期の1話と比較するとだいぶつかみが弱かったですね。1期1話を踏襲するようなヒキではありましたけど、穂乃果が腕まくりして走ったシーンからOPへの入り方がぶつ切り感てんこ盛りだったのは残念でした。「あー、ふつーにED入るんだー……」ていう感想。そこで流れた新OPの『それは僕たちの奇跡』が個人的に『僕らは今の中で』に匹敵するくらい良い曲だっただけに余計にそう感じました。

 逆に言ったら不満点そこだけなんですけど。

 繰り返しますけど、最高でした。

 特に良いなと思ったのは次の2点。

 まず初めに、何を差し置いても『卒業』を扱ったこと。

 ラブライブ! の2期をやるにあたって一番初めにぶち当たる難しい判断は、『ストーリーを進めるか』それとも『終わらない日常を描いて妥協するか』という点だったと思います。

 僕は常々ラブライブ! 2期は日常系アニメが無難だと思っていました。日常系アニメなら時間を進めることなく、キャラが不自然なくらい能天気に日々を過ごしていても何の違和感もなく受け入れられるわけですから。いつまでだって何の変化もないキャラクターとラブライブ! の世界に視聴者は浸っていられるわけです。しかし、今回制作側が選んだのは、視聴者とそしてキャラクター自体にも卒業を意識させて時間を進めることでした。

 この判断に関しては素直に拍手を送りたいです。

 日常系アニメだったとしてもたぶん僕は楽しめたとは思います。

 ただ、ストーリーを進める判断をしたのに、卒業を扱わない話にはしてほしくありませんでしたね。1期の続きということは、季節は秋になりますし、その時期においてキャラクターが高校生活の終わりを意識せずにいるという事実は不自然ですから。

 卒業を扱うことは、スクールアイドルの終わりにつながりますから、不安な気持ちもあることにはありますけど、それでも僕はこの判断を支持します。もっとも終わり方や卒業の扱い方にもよるけれど。*1

 二つ目のよかった点なんですけど、それは穂乃果がラブライブ! に出場することをためらう描写があったこと。

 1期終盤、穂乃果は挫折して周囲のみんなに励まされて復帰をしたけれど、あの時はたしか、『自分のしてきたことを成功も失敗もすべて受け止めたうえで、自分の気持ちに正直になる』という展開だったかと思います。

 立ち直りはしたけど、それって別に自分の失敗を克服できてはないんですよね。

 1期終盤で穂乃果が決心したことは『やりたいからまたスクールアイドルを始める』とわがままな自分を肯定しただけのことで、自分の失敗、つまり周りを見ずに突っ走ってしまったことや自暴自棄になってしまったことに対してなんらかの代替手段によって、ラブライブ! への出場断念という経験を克服してはいないのです。

 わかりやすく言えばこうです。1期終盤においての穂乃果は、自分の今までの行動を省みて『自分がやりたいこと、つまり再びスクールアイドルを始める』という選択をしました。しかし、それは自分のあり方を見つめなおしたという『行動』の範囲に収まることで、ラブライブ! に出場できなかったことに関して何らかの解決手段を経験したわけでも、『結果』を出したわけでもないということです。

 だから、2期1話において過去に挫折を経験したラブライブ! への出場に対する躊躇が描かれていたことは、穂乃果というキャラクターが前に進むには必要なことなのです。それは、不十分だった1期終盤のアフターフォローだというように、僕には感じられました。

 と、まぁ、いろいろまじめに語ったわけですが、今後に期待が持てる1話だったかと思います。楽しんでみていこうかと思います。

 ぶっちゃけさっさと掛け算で楽しみたいのでブヒブヒ言えるシーン満載でお願いしますというのが本音ですけどね。

*1:卒業という要素を僕がどうして肯定的にとらえているかについてですが、日常系はスクフェスやG’sの読参企画でやっているからアニメでくらいドラマチックな展開をやってもいいんじゃないかなと考えてのことです